Kashiwa Hangさんにまた巡り合えた話

この前の土曜日(3/2)に友達と酒を飲むために仙台に行ったんですが、びっくり仰天3年前柏駅で一聞き惚れしたKashiwa Hangさんに駅前で遭遇しました(過去についての詳細はこちら)。恐れ多くも声を掛けさせていただき、お話を伺ったところ、なんでも前日、仙台の料理屋でライブを行っていたそうで、その翌日に、仙台の北にある宮城県栗原市でも演奏をする予定になっていて、それまでの待ち時間に路上ライブでも、ということでたまたま駅前にいらっしゃったのだそうです。なんという偶然!

僕はと言えばお話をしている間ずっとキョドってるやばい人になっていましたが、とにかく応援してます、これからも頑張って下さい、といったメッセージを拙いながらも伝え、3年前に買いそびれてしまったCDを買わせていただきました。大変有難かったです。


Kashiwa Hangさんは、ハンドパンと呼ばれる金属製の楽器の演奏を行うアーティストで、現在は日本国内はもとより、台湾やフランスなどの海外でも活躍されている方であります。ちなみにオフィシャルサイトがあります。各ページで経歴を知れるのと同時に、Kashiwa Hangさんによるハンドパンの演奏を聴くこともできます。

僕がとりわけ気になったのが、ハンドパンに出会うまでの経緯です。もともとは設計事務所に務めていたそうなのですが、劣悪な賃金と労働環境のもと、過労により体を壊してしまったそうで、そんなボロボロの状況の中、かつての僕と同じように、柏駅前のストリートミュージシャンに感銘を受け、音楽の道を志すようになったとのことです。その後、ハンドパンを携え一人台湾に飛び立ち、様々苦労はあったのでしょうが、社会の束縛から解放された自分らしい生き方を獲得し、今に至るまで津々浦々で活躍なさっています。

ひとつの音楽が人の心を癒し、時として人生までも変えてしまうという、音楽の持つ力の強さを感じさせるエピソードですが、労働基準監督官をやっている自分としては、理不尽な労働環境を経験した話を知って、日本の企業、ともすれば労働力の過度なダンピングがまかり通っているこの日本の企業がどれだけ息苦しく不自由で、人々の心も体も蝕んでいるのかということに、憤りを覚えずにはいられませんでした。同時に、音楽が人々に救いをもたらすように、自分の仕事も困った人を助ける仕事だということを思うと、実はKashiwa Hangさんの活動と自分の仕事は、ある種で同じところを目指している部分もあるのではないかと、非常に僭越ながらも、シンパシーを抱いたりしました1自分もかつて(そして多分今も)社会の重圧に苦しめられていたという実感も含めて。

YouTubeでチャンネルを開設なさっていますので、ぜひ皆さん聞いてみてください。苦しみを知った人の持つ優しさを感じさせてくれる美しい音色でございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。